期間工はきつい?仕事内容や現場の雰囲気を知っておこう
転職人気
ある程度まとまった収入が欲しいけど、良い求人に巡り合えない時に注目したいのが 期間工というお仕事。 有名どころでは大手自動車メーカーが募集していたりしますよね。 就業にあたって特別スキルは必要なく、年収に関しても平均して400万は超えることが殆どです。 寮も用意されている場合が多く、条件としては魅力的な印象を受けますが、実際のところはどうなのでしょう。 今回は期間工の実務内容や生活、職場環境をクローズアップしていきたいと思います。
長年需要のある期間工
期間工はほぼ一年を通して募集を実施しており、
繁忙期の4月~7月、10月、1月は特に好待遇で応募者を募っています。
一般的にはきつくてつらい仕事のイメージがありますが、
仕事内容や環境が苦にならない方には安定した人気のある職業と言えるでしょう。
就業する企業は大手ばかりなので、実際のところコンプライアンスや研修等は整っている場合が多いです。
一度思い切って飛び込んだ人の中にはそのまま期間工として長く働くか、別の企業で期間工になるパターンもあり、一部の層で根強い人気を保っています。
期間工の業務内容
1.自動車車体製造
自動車ボディのプレスや溶接、その他部品(エンジン等)の組み立て、加工、完成品組み立てのいずれかの工程を担当することになります。
基本的には簡単な研修を行い、初心者でも取り組みやすくなっている場合が殆どです。
・プレス
銅板を成型してボディやドアを製造する工程。オートメーション化されているので、
品質チェックや工程管理が主な内容
・溶接
上流工程で成型された部品を溶接する作業。こちらもオートメーション化されているので、部品のセットやロボットの操作をします。
・塗装
出典:BMW総合情報ブログ
溶接後の部品の塗装工程を管理するお仕事
下塗りの電着塗装から中塗り、上塗りベース、クリアの順です。
こちらもほぼ機械作業となりますので、塗装前の処理や外観チェックが主なお仕事
・車体組み立て
出典:ICE
ラインで流れてくる車体(この段階ではほぼ形になっている)の足回りやエンジン、車内のシート等を取り付けていきます
・完成車の検査補助
出典:BITDAYS
外観、灯火器類、ブレーキ等のテストをユーザー目線で検査します。
検査員が機器を利用して検査する際の補助。
2.自動車部品メーカー
各企業によって製造している部品が変わるので一概には言えませんが
トランスミッション、カーナビ、ベアリングや金属ベルトが主にあります。
自動車製造とは違い、大規模なライン作業ではなく、一人で一定の工程まで仕上げて次の工程に渡すようなイメージです。
具体的な流れは、部品の組み立て、加工から検品や梱包、運搬となります。
扱う部品によっては座って仕事も出来るので、車体製造よりも身体的にラクな場合があります。
期間工の職場環境は
1.工場での仕事
工場という環境は人によっては過酷と感じる方もいるでしょう。
繁忙期には24時間フル稼働するので、機械騒音の中で長時間仕事をしているとそれだけで疲労を感じるかもしれません。
2.交代勤務
昼夜の稼働に対応するシフトで、古くから採用されている形態です。
日勤と夜勤を一週間ずつ交代でこなしていきます。
これも人によっては生活リズムが乱れて不眠状態になってしまうかもしれませんが、
切り替わるタイミングでは空き時間が増える良い面もしっかりあります。
3.企業によって寮のタイプが変わる
出典:進撃の期間工
地方の工場で勤務する場合は寮に入るパターンが多く
マンションの綺麗な個室を割り当てられることがあります。
しかし企業によっては集団生活前提の寮や、三人で一部屋をシェアするパターンもあります。
出典:なんJ クエスト
相部屋は絶対に出来ないという方は慎重にリサーチしてから応募しましょう。
4.多種多様な人間模様
期間工は寮生活という性質上、全国から集まってきます。
その中には当然多種多様な方々がいるのも期間工の特徴の一つ。
- 留学、大学進学の為に纏まったお金を稼ぎに来た
- 借金返済の為に致し方なく
- ギャンブル狂い
- 酒乱で就業先から締め出された
- 過去に遊び過ぎて履歴書に職歴が書けない
前向きな人からあまりお近づきになりたくない人まで本当に色々です。
特に多いと言われているのがギャンブルで散財、あるいは期間工の収入をそのままつぎ込む人とされていますが、
各地を転々とする自由人のような人もいるので
良くも悪くも一つの企業に勤めていたのでは巡り合えないような出会いがある場です。
5.期間はある程度決まっている
期間工の契約期間は3か月、半年、一年ごとに一区切りとなっている場合が多いです。
自分で選択することができるので、目的に合わせて選びましょう。
一方、基本的に入社すると契約期間は変更できませんので、その点も注意が必要となります。
ちなみに最長期間は2年11か月と定められており、それ以降は
- 再雇用
- 正社員登用
- 転職
主にこの選択肢から選ぶことになります。
この中で最も難易度が高いのは正社員登用となるので、会社の人事動向を見据えて慎重に考える必要がありますね。
別の企業で期間工になり渡り歩いている人もいます。
期間工のいいところ(メリット)
1.まとまった収入が手に入る
現在の統計では、20代男性の平均年収は300万円半ば程度となっていますが
期間工の年収は平均でも400万は超えてきます。
繁忙期で残業が出来ればさらに収入は上がるでしょう。
2.座り仕事もある
部品メーカーでは座り仕事もあります。
扱うものも小さい傾向がありますので、高収入且つ肉体的に楽が出来るのはメリットですね。
3.家賃、光熱費がかからない
寮が用意されている企業では、家賃、光熱費がかからない場合が多いです。
又、食事も用意される場合もありますので、毎月天引きされるとしても通常の生活よりはかなりお得に節約できます。
期間工のつらいところ(デメリット)
1.基本的にライン作業
基本的にライン作業となるので、手順に慣れずにスピードに追い付けない場合もあります。
あっと間に流れて行ってしまうので、集中力と慣れが必要でしょう。
又、企業によってはラインの速度自体も変わってくるので、事前リサーチは必須です。
2.単調作業の繰り返し
同じ作業を一日中行うので、性格的に向かない人もいるでしょう。
又、重い物を扱う部署に配属された場合は、一日に何度も持ち上げ作業が発生するので体のケアも大切にしたいですね。
3.ハズレ工程がある
工程の中にはひたすら動き回って部品出しやボタンを押すポジションがあります。
ライン作業の為数秒の暇を作り出すのも難しい程です。
最初は比較的簡単な配置でも、後半になって配置換えになる可能性もあるので注意が必要です。
期間工のおすすめ企業
部品メーカー
アイシンAW・・・力仕事が少なく、身体的に負担が少ない
村田製作所・・・電子部品の組み立てメインで細かい作業が多い
自動車製造
ホンダ・・・ノルマが緩く人間関係も評判がいい
いすゞ・・・仕事はきついが報酬が高い
スバル・・・手当が充実している
期間工で働く前に
とにかく大切なのは、自分が検討している募集の内容を吟味することです。
- 寮の様子や仕組み
- 残業がどの程度か
- 配置されそうな工程
- 口コミや実体験
- 給与やボーナス、手当
これらをしっかりリサーチするようにしましょう。
短期集中で稼ぎたいのか、1年以上の期間を目標に就業したいのかでも選定基準が変わりそうですね。
現在期間工を検討されている方は是非ご参考ください。